【特徴と始め方】チラシ作成ツール「Canva(キャンバ)」
「チラシを作りたいけど、デザインの知識も時間もない」
——そんな方にこそ使ってほしいのが、無料版でも十分使えるデザインツール「Canva(キャンバ)」です。名前の由来は、キャンバスからきているようです。 パワーポイントよりも直感的につくれて、見た目はプロ級。スマホからでも操作ができ、データ処理もカンタンなのが魅力です。
本記事では、初めての人がチラシ作成から印刷までいけるように、手順とコツをわかりやすく解説します。
Canvaでチラシが作れると、こんなにラク!
スマホもOK!誰でも無料で使えるデザインツール
パワポよりカンタン、でもプロっぽく仕上がる!?
印刷までの処理もCanvaで完結
目次
1.Canva(キャンバ)でチラシを作る3つのメリット
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
- デザインを業者に頼まず「自分でサクッと作れて」経済的
- 無料なのに見映えするテンプレで時短・高品質
- そのまま印刷できるから、配布まで迷わない
Canvaは「誰でも・無料で・見映えする」チラシを作れるツール。特に、これまでパワーポイントやWordで、デザインやクオリティに悩んでいた方には、知って使ってほしいツールです。。
デザインを業者に頼まず「自分でサクッと作れて」経済的
Canvaを使えば、チラシ制作を外注しなくても、自分で簡単に完成まで持っていけます。業者に依頼する場合、デザインのやり取りや修正に手間や時間がかかることがありますが、Canvaならその場で編集できるため、思いついたアイデアをすぐに形にできます。
たとえば、地域イベントや参加者募集のチラシなど、「急いで作りたい」というときにも、時間や予算の心配なく自分で対応できます。担当者にとって大きな安心材料となるでしょう。
無料なのに見映えするひな形・見本で時短・高品質
Canvaには、用途別に分類された25万点(無料版)を超えるひな形・見本(テンプレート)があり、多くの素材が無料で使えるのが魅力です。デザインに自信がなくても、最初から整ったテンプレートをベースに編集するだけで、プロのような仕上がりに。
「どんな構成にすればいいかわからない」「色や文字の組み合わせに迷う」といった悩みも、テンプレートを選ぶことで一気に解消できます。写真や文字を入れ替えるだけで完成するため、作業効率も大幅にアップします。
見た目にもこだわりたいけど、デザインに時間をかけたくない——そんな人にとって、Canvaは心強いツールです。
そのまま印刷できるから、配布まで迷わない
チラシは、ただ作って終わりではなく、SNSへの投稿や他の人への共有、印刷会社への入稿など色々作業があります。Canvaなら1つのツールで処理がほとんどできるので、別ソフトを使う手間や無駄が省けます。
2.Canvaチラシ作成の基本ステップを5分で理解する
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
- ①Canvaに登録・ログイン(無料)
- ②ひな形・見本(テンプレート)を選ぶ(ジャンル別に豊富)
- ③文字と画像を入れる
- ④デザインを整える(色・フォント・配置)
- ⑤印刷可能なデータをダウンロード(PDFで書き出す)
チラシづくりと聞くと、「難しそう」「時間がかかりそう」と感じるかもしれません。でも実は、Canvaなら5つの手順を踏むだけで、誰でも簡単に完成させることができます。ここでは、その全体像を短時間で理解できるよう、各ステップをわかりやすく解説しています
①Canvaに登録・ログイン(登録無料)
まず最初に、Canvaのアカウントを作成しましょう。メールアドレスやGoogleアカウントがあれば、誰でも無料で登録・アカウント作成できます。
登録後は、すぐにインターネット上で利用を開始できます。パソコンへのインストールはありません。。インターネット上で作成作業をするので、パソコンだけでなくスマホでも確認や操作ができるのは便利ですね。
作成途中のデザインは自動保存されるので保存し忘れの心配がないのも嬉しい機能です。
②ひな形・見本を選ぶ(ジャンル別に豊富)
Canvaには、イベント告知・キャンペーン・地域のお知らせなど、目的に合わせたチラシのひな形・見本(テンプレート)が数千種類以上用意されています。ジャンルやキーワードで検索するだけで、目的に合ったデザインをすぐに見つけることができます。
たとえば、「夏祭り」や「講演会」などの具体的なキーワードで検索すると、関連するテンプレートが一覧で表示されるため、ゼロからデザインを考える必要はありません。直感的に選べるので、デザインが苦手な人にもおすすめです。
テンプレートは、パーツ毎に編集できるので、自分だけのオリジナルに仕上げられるのも魅力です。
「どれを選んだらいいか分からない!」そんな時は、白紙を選んでまず進めましょう。テンプレートは、後から追加することもできます。
③文字と画像を入れる
ひな形・見本(テンプレート)を選んだら、実際に自分の情報を入れていきましょう。Canvaでは、文字の入力や変更がクリックひとつで行えるため、特別なスキルは不要です。編集画面上でそのまま文字を打ち替えるだけで、すぐに反映されます。
画像の追加も比較的シンプル。。自分の持っている写真をCanvaに送ったり(アップロード)、Canva内にある無料の素材画像を挿入したりと、自由に差し替えが可能です。マウスのドラッグ&ドロップで位置調整もスムーズに行えます。
「難しそう」と思われがちな作業も、Canvaなら直感的で操作しやすいと感じてもらえると思います。
【参考】
・商用利用でなければ無料で画像が使用できるサイト:ACイラスト、ACフォト
④デザインを整える(色・フォント・配置)
文字や画像を入れ終えたら、仕上げとして全体のデザインバランスを整えましょう。Canvaでは、色・フォント・配置といった基本的なデザイン要素を自由に変更できます。
文字や背景の色は、イベントの雰囲気に合わせて選ぶだけで印象が大きく変わります。フォントも色々選べるので、読みやすさと雰囲気を考えて変更してみましょう。
文字や画像の配置についても、ガイド線やスナップ機能があるため、調整もしやすいのが特徴的。共有機能もあるので、人にも見てもらいながら、納得できる仕上がりを目指しましょう。
⑤印刷可能なデータをダウンロード(PDFで書き出す)
デザインが完成したら、印刷可能なデータをダウンロードします。CanvaではPDF形式として書き出せば完了です。家庭用プリンターはもちろん、印刷業者にもそのまま入稿できる仕様になります。
尚、Canvaには、トンボ(裁ち落としの目印)や塗り足しの設定も可能なため、印刷の仕上がりを意識したデータづくりが初心者でも安心して行えます。
さらに、PDF以外にもPNGやJPEG形式でも書き出せるため、SNS投稿やLINE配信など、チラシを画像として使いたい場面にも対応できます。作ったデザインの活用の幅が広がるのも、Canvaならではの強みです。
3.印刷で失敗しないための2つの注意点

この章で扱う主なポイントは2つです。
- 事前のサイズ設定(A4?A3? 印刷サイズ先に合わせて作成)
- ダウンロード時のPDF保存形式(トンボ付き?RGB?CMYK?)
せっかくチラシが完成しても、印刷段階で失敗してしまっては台無しです。ここでは、よくあるミスを避けるために押さえておきたい2つの重要なポイントを紹介します。これを知っておけば、印刷業者への入稿もスムーズになり、家庭用プリンターでもきれいに仕上がります。
事前のサイズ設定(A4?A3? 印刷サイズに合わせて作成)
チラシの印刷でよくある失敗が、「サイズ設定ミス」です。CanvaではA4などの一般的なサイズをあらかじめ選べますが、目的や用途によって適切なサイズを選ぶことが大切です。
Canva無料版では、作業データのサイズ設定変更はできないため、新しいデザインを追加作成する必要があります。一方で、適切なサイズやフォーマットを選択、作業データを貼り付けることができるので思ったよりカンタン。サイズが異なるため、図や文字の配置・サイズ調整などが必要となる点は注意ください。
A4サイズを拡大印刷することも可能ですが、画質が落ちたりします。canva無料版なら、A4サイズとは別に、A3サイズのデザインを別作成するのが適切です。データの複製ができるので、比較的簡単に処理できますが、添付した写真等の画質の確認や配置等の微調整は忘れないようにしましょう。
ダウンロード時のPDF保存形式(トンボ付き?RGB?CMYK?)
印刷トラブルを防ぐためには、PDFの保存形式にも注意が必要です。Canvaでは、書き出し時に「PDF(印刷)」を選ぶことで、解像度の高いデータを作成できます。
右上「共有」クリック→「ダウンロード」クリック→ファイル種類「PDF(印刷)」→ダウンロードボタンで出力
・印刷業者に別途入稿する場合→「トリムと塗りたし」チェック
※ラクスル印刷の場合は、チェックを外してください。
・文字化け等が気になる場合→「PDFのフラット化」チェック ※チェック推奨
作業のコツとして、エディター画面上部の「ファイル」メニューから「表示設定」を選択すると、「塗り足し領域を表示」チェックがあるので、作業中も表示しておくとはみ出しミスが防げます。
Canva無料版では、RGBでの作成(データ色を印刷インク色に合わせるCMYK変換は不可)ですが、業者ではそのままの入稿にも対応しているケースがあります。作成データの色を必ず維持したいという場合は、事前に印刷会社へ確認すると安心です。形式を正しく選ぶだけで、仕上がりの精度と信頼性が大きく変わってきます。
4.よくある質問とつまずき防止Q&A

初めてCanvaでチラシを作る方が感じやすい疑問や不安をQ&A形式でまとめました。実際によく検索されているキーワードや、初心者がつまずきやすいポイントを押さえているので、安心して次のステップへ進めます。
- Canvaは商用利用しても大丈夫?
- スマホとパソコン、どっちが使いやすい?
- 印刷業者にそのまま出せる?
- 途中保存や共同編集はできる?
Canvaは商用利用しても大丈夫?
Canvaは無料プラン・有料プランのどちらでも商用利用が可能です。つまり、お店のチラシやイベント告知、サービス案内などに使っても問題ありません。
ただし、注意すべきなのは「Canvaが提供している素材(写真・イラスト・アイコンなど)」の中には、有料ライセンスが必要なものも含まれている点です。無料素材であればそのまま使えますが、有料素材は透かしが入るので、購入または差し替えが必要になります。
Canva公式でも商用利用可と明記されていますが、不安な場合は「Canva 利用規約」「ライセンスページ」を一度確認しておくと安心です。基本的には、無料テンプレートと素材を活用すれば、問題なくチラシを配布・活用できます。
スマホとパソコン、どっちが使いやすい?
Canvaはスマホアプリ・ブラウザの両方に対応しており、どちらからでもチラシを作成できます。ただし、操作の快適さと編集のしやすさでいえば、パソコンのほうが断然おすすめです。
スマホは「スキマ時間に少し編集する」「その場で写真を追加する」といった使い方には便利ですが、細かい配置調整や文字編集を行うには、画面が狭く操作が煩雑になりがちです。
一方、パソコンなら広い画面で全体を見渡しながら作業でき、キーボード入力やマウス操作でサクサク進められます。時間に余裕があるときはパソコン、外出先ではスマホ、と使い分けるのもひとつの方法です。
印刷業者にそのまま出せる?
Canvaで書き出したPDFデータは、そのまま印刷業者へ入稿可能な場合が多くあります。
(例 ラクスル)
ただし、業者によっては推奨形式や注意点が異なることがあるため、注文前に「推奨データ形式」「トンボの有無」「塗り足しのサイズ」などを確認しておくと安心です。
PDFは「印刷用(高品質)」で書き出すのが基本。トンボ付きの設定ができること、解像度が高く画像が劣化しにくいことから、実用性にも優れています。
途中保存や共同編集はできる?
Canvaでは、作業内容が自動保存されるため、突然の中断や端末トラブルがあっても安心です。保存ボタンを押さなくても、編集中の状態がクラウド上に記録されます。
また、チームやグループでの共同作業にも対応しています。URLを共有すれば、他の人と同じデザインを一緒に編集できるため、PTAや地域イベントなど複数人でのチラシ作成にも便利です。
無料プランでも共同編集は可能なので、リモート環境や複数端末での作業にも柔軟に対応できます。
5.まずはCanvaで登録~ダウンロードまでやってみよう!
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
- Canva公式リンク
- 今日やるべき3ステップ(登録→選ぶ→ダウンロード)
- もっと色々知りたい方へ参考Webサイトのピックアップ
ここまで読んでいただいたあなたなら、もうCanvaでチラシを作る準備は万全です。最後に、学んだことはすぐ行動!やるべき3つのステップと参考リンクをご紹介します。
Canva公式リンク
以下から公式サイトへアクセスできます。アカウント作成後すぐに編集を始められます。
👉 Canva公式サイトはこちら
今日やるべき3ステップ(1.登録→2.選ぶ→3.ダウンロード)
- Canvaに登録(メールアドレスかGoogleアカウントでOK)
- 検索から、テンプレートを選ぶ(チラシサイズ・イベントなど用途で検索)
手順) 例えば「夏祭り チラシ」と検索 →好きな無料テンプレートを選んでクリック→A4サイズのチラシであること確認→「このテンプレートをカスタマイズ」をクリック
尚、無料版では、有料(Canva pro)素材は使えませんが、テンプレート候補には有料素材も表示されます。無料版のみ表示させる機能はないようなので、一つひとつ確認が必要です。ご注意ください。
- PDFをダウンロード
手順) 右上の「共有」をクリック→「ダウンロード」をクリック →ファイルの種類から「PDF(印刷)」を選ぶ→最後に、ダウンロードを押すとパソコンにチラシデータが保存される
まずは、ここまで一気にやってみましょう。流れが分かれば、あとはチラシの文字を変えてみたりとCanvaの様々な機能を試して、自分なりのチラシ作成を進めていくのみです!
【補足】白紙デザイン~文字や画像の入力方法について
ログインした画面の左上にある「作成」を押すと、白紙からスタートできます。
左側にある「テキスト」から、文字を追加することができます。
左側にある「素材」から、フレーム(画像フレーム)を選びます。
左側にある「アップロード」から、自分が持っている写真・画像をCanvaに入れる(アップロード)。その画像を使って、先ほどのフレームに近づけると・・、あら不思議。カット画像の出来上がり。
もっと色々知りたい方:参考Webサイトのピックアップ
【注意:別のウェブサイトの閲覧となります】
・Canvaを使って5分で作れるチラシ作成。余白や著作権など注意事項も伝授
・Canvaのチラシデザインと印刷のポイント | バンフーオンラインショップ
・Canvaで作ったデザインをキレイに印刷!印刷用データの作り方完全ガイド【初心者向け】 | 千巻印刷産業株式会社
・フリーソフトはDTPに使えるのか? Canva編 後編 – するする
・テクニカルガイド - Canva 入稿について|バンフーオンラインショップ
この記事のまとめ
- Canvaは無料で使えるうえ、テンプレートが豊富でチラシ作成者の強い味方
- チラシ作成の手順は「テンプレートを選ぶ→編集・整える→PDFでダウンロード」の3ステップ
- デザインが苦手でも、ひな形・見本(テンプレート)を使えば大丈夫!
- 印刷前の「サイズ」と「保存形式」には注意
- 商用利用、共同編集、スマホ操作など、柔軟な使い方ができる
Canvaを使えば、誰でも手軽に、しかも見映えのするデザインが完成します。まずは登録して、1枚作ってみるところから始めましょう